梨の生育状況
6月上旬まで降水量が少なく、極度に乾燥していました。
梅雨に入ってだいぶ改善しましたが、どうも枝の伸張が鈍いです。
新しい葉が赤いのがわかりますか?これは、簡単に言うと養分の色です。昨年の養分が充分蓄えられていると赤く見えます。
逆に養分が少ないと、この赤色が少ないわけです。養分を沢山蓄えていると、木の樹勢がよいことになるので、良い実がつきやすくなります。
まだまだ、小さいですね。
実の元に「黒い」のが見えますよね。これが、黒星病という菌の病害です。梨栽培の大敵です。
こういった実は、取ってしまいます。「摘果」(てきか)といいます。病気にかかっていない実だけ残して、育てるわけです。
7月となると、いよいよ梨が大きくなってきます。
ちょっとピンボケしていますが、何かわかりますか?
セミの幼虫の抜け殻です。何年も地中で過ごした蝉の幼虫が梨の木に登り、成虫へと羽化します。どの木にも沢山見受けられます。1本の木から100匹くらいは羽化していくのではないでしょうか?
アブラゼミやミンミンゼミが鳴いています。
「裂果 (れっか) 」と言います。
水分、つまり雨が多いと、梨の果実の成長が追いつかず、割れてしまう現象です。こうなると商品価値はなくなります。
先の黒星病によって、結果的に割れる場合もあります。
こういった果実は、小さなうちに落としてしまいます。摘果です。
ひとつひとつ目で確認しながら、全て手作業です。ほんとに大変なのです。